Happy NEWSな毎日

4人に癒されてます

ピンクとグレー 原作ファンとして

正直な所
原作を読んだ時は
あまり、りばちゃんのほうに、
感情移入できなかった。
なので
映画前半の
菅田くん演じる、
生命力を吹き込まれたりばちゃんに
どんどん引き込まれた。

そっか
りばちゃんて
こんなに魅力的だったのかって。

どうしても原作だと
ごっちの、ふわっとした
浮世離れした雰囲気と
美しさにばかり惹き付けられてしまう。

りばちゃん側からの視点で
ごっちをおいかけてしまう。

裕翔くん演じるごっちは
ノーブルで美しかった。

冒頭のお姉さんのダンスシーンも
良かった

とにかく原作を読んでいた者として
前半の作りは完璧に近かった
サリーに好意を持っていたのは
短い時間で3人の関係性を描くのは
難しいし、
わかりやすくするために
まあ仕方ないかな、と。

ところが、62分の衝撃。

サリーとりばちゃんの押し倒し行為は
あ、そうか
後半との対比のために必要だったのか、と。

後半のサリーの
おい、地味すぎるだろ、
素朴すぎるだろ、というギャップも
くそビッチな夏帆との対比を
際立たせていて

前半の
ちょいアホっぽくて
可愛くて
感情移入しやすいりばちゃんは
後半の
頭が狂ってる芸能人との落差を激しくしていて

振り切った演技をすればするほど
観客は驚かされる

the芸能人が行きそうな
秘密のバーでの
鼻血までのシーン
私には
チープな仕掛けにしか
見えなかったけど

前半の清らかな青春シーンを
これでもかこれでもかと
潰していき
現実はこんな綺麗事じゃないんでしょう?と
まるで
原作者のシゲに言ってるかのよう

ここまできて
相当胸をえぐられたのに

最後の最後で
自殺の原因を語る語る

納得するりばちゃん

後半で良かったのは
宮崎美子さんの使い方かな

後は本当に
もう少し、なんとかならなかったのかな~と。

原作においての
一番の根っこになるものって
私は
恋とか愛とかの類いではなくて、
だと思ってた。

星空の下
ごっちの寝顔を見るりばちゃん

亡くなったあと
横たわり
天井の星を見る
ごっちの顔を見るりばちゃん

この2点は
どうしても入れて欲しかった

あとは
シゲが一番書きたかった
ごっちの死体を綺麗にする所

りばちゃんが
ごっちになっていく
ごっちがりばちゃんに
なっていく

後半のクライマックス

どれも一つもなかった。

そして
見終わった後の
私の感想としては・・・

シゲはもうごっちなんだよ
自分の書きたい詞も
売れるように変えられてしまう

もう
自分だけの自分じゃないんだよ

そう言われてるような気がして
とても辛かった

それは
物を書く
表現者として
生きていくには
とても辛いこと

でも
表現をする
アイドルとして
生きていくには
仕方のないこと

シゲは
最初に映画を見た時
どう思ったのだろう

映画を見てから
だいぶ経って
私も原作と切り離して
映画は映画だと
冷静に見られるようになってきた

そして
シゲの原作が、
映画の大ヒットによって
世に知られるようになり
加藤シゲアキが知られるようになり
NEWSが知られるようになり

シゲが最初に
望んでいたことが
現実となってきたことに

心から感謝できるように
なってきた

映画化してもらって
良かったと思ったことの一つに
遺書が6通だったと
気付かされたことと
監督が気づいていたということ

監督は
何もかも理解して
その上で
シゲのこの本への思い入れを
全て削って映画にしたのかもしれない

そうも思うようになってきた

いつかは
シゲの本心が聞いてみたいと思う

賞賛する感想ばかりの中で
こんなことばかり書いてすみません

エンターテインメントとして
更な気持ちでまた見てみたいと
思います